「窓を少し開けただけでも換気ができてコロナ対策できます!」

これ、デマです。デマというより知ったかぶりですね。
実際に現場であったことで、とてもふざけています。

窓を小さく開けただけでコロナ対策できるような換気ができるなら…
空気清浄機も空調システムも必要ありません。

たとえば、電車や自動車の窓を開けたら強烈に風が入ってきますから換気はできます。
でも、学校の教室やオフィスではそういう換気は無理なんです!

下の図は、教室で小さく窓を開けて換気したときの空気の流れです。

教室で小さく窓を開けて換気したときの空気の流れ

黄色のデッドゾーンは空気が溜まる場所です。
飛沫が浮遊するのであれば、浮遊した飛沫は空気の流れによって次々と溜まっていきます。
赤色のデッドゾーンは空気が風上から風下に流れる場所です。
飛沫が浮遊すれば空気の流れによって、風上から風下に飛んでいきます。
ウィルスの密度が一気に高くなり、充分に密を避ける距離を取っていても飛んできます。
また、2月からは花粉が入ってきます。
黄色と赤のデッドゾーンは、コロナウィルスと花粉のWで襲われます。

人と人との距離を置いても、空気が動けば無意味!

これが現場で実際に起こることです。
頭の中で想像するのとでは大きく違ってきます。

下の図は、教室で大きく窓を開けて換気したときの空気の流れです。

教室で大きく窓を開けて換気したときの空気の流れ

デッドゾーンは発生しません。
でも、加温も加湿もすべて失います。
2月からは花粉がかなり飛んできます。
人が居るときには無理ではないでしょうか?

このように窓を開ければ換気ができて良いことだ!と思いきや、実は大きなリスクを生じることになります。

だからダメ?

いやいや、そうではありません。やり方次第でいくらでもリスクは回避できますし効果を上げることができます。
0か100かで物言うことはしなくていいんです。

小さい窓を開けることは、これは空気を拡散させますのでやってはいけません。
人と人との距離を置いても、空気が流れたら台無しです。
また、小さい窓開けは極地的に空気を流れを強くし拡散させてしまいますので感染リスクが一気に高まります。
知ったかぶりって怖いですねえ…

人が居ない時間帯に大きく窓を開けて換気します。
そうすると、加温も加湿も失います。花粉も入ってきます。

ですから、人が入ってくる前に加温・加湿をします。
加湿をすれば花粉の飛散も抑えますし、飛沫の浮遊も抑えます。

そして、ここがポイント!

空気を動かさないで!できるだけ、そっと動いて!

人が動くことで空気が動きます。
だから、できるかぎりでいいのでそっと動いてください。
動かないなんて無理なので、できるだけでいいです。

ダンス教室とか…無理です…
空気が拡散されてしまうので、感染者が居たらもうどうにもなりません。
でも、普通に授業ならできます。

ダンス教室でもなんとか空気の拡散を防ぐ方法はないのか?

あります。
それが空調システムです。
強制的に空気の流れを作り出せば、拡散させずに空気の流れを一定にすることができます。
しっかりとした空調システムがあれば、窓など開けず加湿のみでOKです。
無ければ、換気扇や空気清浄機、エアコンで空気の流れを作ります。

私らは莫大な資金を持っていない農家なので空調システムなんてとてもとても…
農業ハウスではいろいろ駆使して空気の流れを作っています。
植物なので動かないからラクですけどね…

こういうのは空調の専門家に聞いた方がよろしいかと思います。
病院内でも換気設備が原因でクラスターが発生しているようなことがあるみたいです。

次亜塩素酸水の空間噴霧は加湿としてしっかりと効果を示すことができます。
加湿器の水が次亜塩素酸水であることも功を奏します。

ちょっと専門的かもしれませんが、空気の流れを意識してくださいね!
間違えても、わざわざ空気を拡散させるようなことのないようにしましょう。

室内ではできるかぎりじっとして、その分は寒いけれど外でしっかり運動しましょう!