予防を徹底したいところですが…

「人間様と豚や鶏を同じようにするな!」

なんてね、どこぞの大学教授が言ったとか言わなかったとか…
まあ、ヘイト的発言が好きな人なんでしょうが…

新型コロナウィルスに対しての医療行為に関しては、私らは別に口を出していません。
もちろん、私は医師ではないので医療行為に口を出すことは許されませんし、それぐらいわきまえています。

ただ、今回のパンデミックですごく感じたのは…

人間の医療は優秀であるが故に、予防にとても疎い!

感染症に関しての医療の最大のウェポンはワクチンです。
重症患者もしっかりと治療し回復させる術を医療は持ちます。

なのに、予防は「マスク・手洗い・3密を避ける・換気」しか出てきません。
あとはアルコール消毒液での地獄の拭き掃除…
医療はものすごく発達しているのに、予防はとっても原始的…
別に医師でなくても、誰でも思いついちゃいますよね!

「感染予防」が命の畜産・農業

一方、「畜産」はどうかというと…
感染症での治療って、馬や牛はあっても豚や鳥は皆殺しで土に埋めて終わりです。
「豚熱」とか「鳥インフルエンザ」とか、他にも色々ありますが、治療より皆殺しで土に埋めるスタイルです。

だから、必死に予防しています。
感染したらすべてが終わり!感染しないように万全の予防で感染症と闘っています。

農業などの植物栽培は治療という概念はありません。
「農薬」も植物を治療する薬ではなくて、単なる殺菌剤や殺虫剤です。
この農薬を使って予防しまくるわけです。
でも、この予防しまくることで自然や生態系を破壊しています。

欧米では自然保護生態系保護のために強い農薬規制をしています。日本は大きく出遅れています。
遅れているどころか、農薬を規定通りに使わず乱用している農家が多いのが実情です。

一方、日本でも農薬に頼りすぎない減農薬や農薬を使わない無農薬栽培、有機栽培が浸透してきました。
日本は品種改良が得意なので病害虫被害が出にくい品種改良技術が盛んですが、栽培方法も「レベルの高い感染症予防方法」の研究開発が進んでいます。

人間と家畜や植物が違うのは、もちろんわかっています。
でも、感染症予防ということではとても共通しています。

私は、

畜産や植物栽培のノウハウはコロナ感染予防対策でも使えるのではないか?

と考えています。

それでも「人間様に対して!」と言うなら、それはそれでかまいませんけどね。
でも、その人間様が出してくるのは、「マスク・手洗い・3密を避ける・換気」と誹謗中傷だけですよね?

でも、いろいろな現場で、農家のオッサンである私の話を聴いてくださるのは、植物栽培が畜産に活かされ、植物栽培や畜産が人間にも活かされているからだと思います。
植物栽培でレベルの高い感染症予防対策をしてきた私だからこそ見えるところ、気づくところはあると思います。

エビデンスに頼るか、それとも現場の経験に頼るか…
今まで経験してきたことのないパンデミックでどちらを参考にするかは、人それぞれだと思います。

「依存」が「乱用」につながる懸念と弊害

その中でとても気になるのが、これは人間の心理的なことだとは思いますが「アルコール消毒液依存」ですね。
私には植物栽培における農薬乱用とよく似ていると懸念しています。

私は農薬反対派ではありません。
農地で規定通りに農薬を使うことは別に構いませんし、無理や無茶をするぐらいなら農薬を使うべきだと思います。
できる限り減農薬はしてもらたいですけどね。
そういうことでは、農薬と次亜塩素酸水を併用してもらう農家さんが少しずつですが増えてきました。

農薬の殺菌剤の殺菌力と次亜塩素酸水の除菌力では、もちろん農薬の殺菌力が圧倒します。
農薬は浸透力も残効力も強いので効果だけなら農薬が優れています。これは農薬のメリットです。
しかし、強力であるが故に自然や生態系を破壊します。これがデメリットです。
次亜塩素酸水は農薬ほどの効果を求められません。これがデメリットです。
しかし、自然や生態系をまったく壊しません。これがメリットです。

農薬を乱用されたら効果は絶大でしょうが、自然や生態系は破壊し続けます。
農薬を規定通り、できるかぎり減農薬してもらえたら、自然や生態系被害は軽減していきます。
次亜塩素酸水のみ(無農薬)でやってもらえたら、自然や生態系はまったく壊れません。

何でもかんでもアルコールじゃ、農薬乱用と変わらないのでは?

とは思っています。
あれが良い悪いじゃなくて、使えるモノをその場や状況に合わせて使っていけばいいのでは?

なんでもかんでも「このやろー殺してやる!」では、農薬が自然や生態系を壊すようにアルコール消毒液も大きな弊害を起こすのでは?
とは思いませんか?

農水省は住宅地や公園ですら農薬使用を強要させていましたが、今はそうでもないみたいです。
既得権益よりも世界情勢が勝った感じですね。
経産相や厚労省も、既得権益よりもコロナ対策でしっかりやっていってほしいです。
アルコール消毒液推しでかまいませんが、難癖付けての次亜塩素酸水叩きは農水省の農薬強要となんら変わりません。

大事なのは、コロナと戦うこと!守るべき人を守ること!

「マスク・手洗い・3密を避ける・換気」に引き続いて「マスク会食」であるなら…
畜産や農業から学ぶ価値はあると思います。